轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
なのかななよ
七日七夜
山本 周五郎
「講談倶楽部」大日本雄弁会講談社、1951(昭和26)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 17,818 字 · 36 页
――のそのそ歩きまわるな、眼障りだ。
兄たちは昌平を見るたびにこうどなる。着る物は順送りのおさがりで、満足な品は一つもないから、みっともないのは当然である。
――誰がみっともなくさせて置くんだ。
たまにはそのくらいのことを云ってやりたくなるが、云った結果を想像すると、やっぱり黙って聞いているより仕方がなかった。それだけではない、あによめがまたひどく無情なのである。三百両とか持参金附きで来たというが、躯も固肥りでずんぐりしているし、顔も円くて平べったいのに、どういうかげんか全体が狐のようにとげとげしてみえる。
――実家の安倍では男の躾けがそれはやかましゅうございましてね。昌平の顔さえ見ればこう云った。
彼女の生家は四千石ばかりの旗本であるが、たいそう質実剛健で、食事は麦の他に稗も入れる。男の子は早くから拭き掃除、洗濯などをやらせるし、十歳になるとお針を教えられ、自分の物の縫いつくろいなどは、みな自分でやるのだそうである。
――いざ合戦というときのためでございますって、戦場には女を伴れてはまいれませんですからね。
そして皮肉なそら笑いをする。つまり、縫い繕ろいや洗濯などは自分でしろ、というわけなのである。