轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
「もくせい」ごうのなぞ
中谷宇吉郎集 第六巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第六巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「もく星」号の謎、温泉2、海底の散歩、吉右衛門と神鳴、国際雪氷委員会のことなど、古代東洋への郷愁、身辺雑記、長岡と寺田、八戒に遭った話、亡び行く国土、牧野伸顕伯の思い出、湯川秀樹さんのこと、露伴先生と神仙道、私のふるさと、私の履歴書、ケリイさんのこと、コロラド通信。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 130,784 字 · 269 页
牧野伸顕伯の思い出
今年の正月のある晩、『リーダース・ダイジェスト』の東京支社長マッキイヴォイ氏と同席した時に、牧野さんの話が出た。
マッキイヴォイ氏は、牧野さんのことを非常にほめていた。日本の代表的な知識人で、すぐれた民主的政治家である。そして八十九歳の老齢で、頭が少しも衰えていないと感心していた。しかし今病気だということだがどうなんだろうと心配していた。事実その時は既に牧野さんは死の床についておられたので、その後二十日くらいして、われわれは遂にこの「明治の日本」の最後の一人を失ったのである。
牧野さんに会った人は、誰でもいうことであるが、牧野さんは、最晩年まで頭が非常にしっかりしておられた。それはまことに驚くべきことであった。時々伺うようになったのは、この六、七年来のことで、牧野さんが八十をとっくに越しておられた頃からである。しかしいつも羽織袴をちゃんとつけて、よく『日本タイムス』を読んでおられた。外国語には堪能で、眼も達者だし、耳も普通であった。始終外国の本を読んでおられたらしく、新しい思想のことや、近代の科学の話をきくことを好まれた。話をしていると、この人が西郷隆盛を知り、岩倉公の使節の一行に加わって、明治四年にアメリカへ渡った人とは、どうしても考えられなかった。