轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しゅっけとそのでし

出家とその弟子

倉田 百三

「生命の川 第一巻第二号~第二巻第二号」1916(大正5)年11月16日~1917(大正6)年3月5日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 121,812 字 · 248 页

青空文庫

それでみんな心配しているのだよ……ほんとに何もしらないで。(涙ぐむ)空飛ぶ鳥でさえ羽音をひそめて憂鬱いでいるような気がするのに。

お利根 かあさま。もう泣かないで。あたしどうしましょう。(お須磨に)須磨さま。ごめんなさい。

お須磨 もうけんかしないわ。かあさま。

勝信 (二人の子を抱く)仲よくするのですよ。さ、きょうはもう内へはいって、静かにしてお部屋でお遊び。

お須磨 かあさまは?

勝信 私は少し用があります。あとで行くからね。

お利根 そうお。

二人の少女門より退場。

勝信 空ゆく雲もかなしそうな気がする。大きな不幸がやがて地上におとずれる前ぶれのように。(門の内を見る)お輿が来るようだ。お医者さまのお帰りなのだろう。(門のほうに行く)

輿一丁門より出る。

唯円 (輿の後ろに従うて登場。門の出口に立つ)気をつけてお越しあそばしませ。

勝信、門口に立ち腰をかがめて見送る、輿の中より何か挨拶の声聞こゆ。輿去る。

唯円 (しおれて沈黙したまま立っている)

勝信 お医者はなんとおっしゃいますか。

唯円 (絶望したように)あゝ。人類はその最大なものを失うのか。

勝信 では、やはりもつまいと……