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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

在线阅读直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 页

青空文庫

片手斬り

「存じておる、存じておらぬに拘らず、貴殿の落度ではないか――父上よりも、側役共が老いぼれているのかな。少し、兄上近側の、若手と取更えられては? 父上」

久光は、いつになく、鋭かった。三人とも、その気魄と、自分達の、後ろめたさとで、黙っていた。お由羅は、久光に、こういわれながら

(だんだん利口になってくる)

と、じっと、微笑して、久光の顔を、眺めていた。

片手斬り

「チャン、スチャチャン、チャン、スチャチャン。おひゃりこ、ひゃりこで、チャン、スチャチャン」

庄吉は、大声で、怒鳴って、部屋から、廊下へ出た。泊り客は、宵の内であったし、庄吉の、枯れた芸に、微笑をもって、同じように、廊下へ出て、庄吉の踊を迎えた。

庄吉は、眼の周囲を、墨で黒く塗って、脣を、紅で大きくし、頬と、額へも、白粉で、筆太に彩っていた。

酌婦と、宿の女中とが、半分、酔いながら、興の乗ったままに、三味線と、太鼓と、鼓とで、けたたましく声立てて、囃し立てて、庄吉について出た。

「お盛んで――」

番頭が、金離れのいい庄吉へ、揉手をして御叩頭した。

「番頭も入った。テレツクテン。御鼻が、御獅子で、テレツクテン」