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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
在线阅读直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 页
にしては、人の道に外れましょう。それと同じように、小太郎殿の生死が不明なら、これを求めて、もし、逢えたなら、諫めて、正道に――正道ではなくとも、七瀬殿としては、小太郎殿の意見を翻させるのが、これ、人の道、母の情ではござらぬか」
百城は、いつにも似ず、雄弁であった。
「はい」
「袋持、そうではあるまいか」
「うむ」
「御家老に、申し上げて見よう。お許しが出ずば、是非もない。もし、出たなら、七瀬殿、綱手殿と共々、捜しに参ろうではござりませんか」
「有難う存じまする」
「生であれ、死であれ、わが子の運命を見届けるのが、人倫に外れることは、よもござりますまい」
「はい」
百城は、立上った。
「お許しの程、ただ今聞いて参ろう」
二人の女が、頭を下げるのを後に、百城は足早に出て行ってしまった。
「お前一人で行けますか」
「お母様――」
綱手は、決心の眼で、母を見た。
「妾は、お国許へ早く戻らねばなりませんから、お前一人で、お供をして――」
と、七瀬がいった時、袋持が
「百城は――」
と、いったまま、じっと、前の壁を見て、暫く考えていたが、綱手へ顔を向けて
「十分覚悟して、行きなさるがよい」