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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
在线阅读直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 页
薩摩も亦、斉彬公の御代になって、何う変るか? 小太郎、早く牧を討って、早く、吾等の仲間へ加われ。天下は、吾々のものになるぞ。必ずなるぞ。薩摩は今や、天下を二分してその一を保つだけの実力と、勢望とがある。ここに集まっている他藩の人々の説を聞いても、斉彬公の御代になって、斉彬公が、討幕の師を起すとなれば、若者は、悉く脱藩して、斉彬公の許へ走るであろうという話だ。半分に聞いても、愉快な話ではないか。小太、いい日の下に、いい主の下に、生れたものだのう」
小太郎は、立ったままで
「うむ」
と、答えた。
「わしは、七八日、ここにおって、江戸へ戻ろうが、それまでに牧を討つといいのう。手を貸そうか」
「いいや、もう袋の鼠じゃ。早く討って、早く仲間へ加わろうかの」
「そうだ。お前にもだんだん世の中がわかってきたのう」
益満は笑って、立上った。小太郎は
「少うし人間が変ったぞ」
と、云いながら、振向いて
「御一同によろしく」
と、いうと、出て行ってしまった。
「西郷どん、居るか」
と、生垣の外で、声がした。
「居る」
西郷は、机の前から、首を延した。生垣の外に、吉井仁左衛門、樺山三円、高橋新八の三人が立っていた。