轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
よつや、あかさか
四谷、赤坂
宮島 資夫
「東京日日新聞」1927(昭和2)年10月4日~9日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,947 字 · 18 页
明治三十年頃には、柴明館と称して温泉旅館となっていた、と荷風氏は書いておられるが私の行ったのは三十七、八年頃で、家の名は覚えていないが、その家の座敷に、壺中春、という額のかかっていたのを覚えている。物心のわかりかけた私はそれを見て変な気がしたものだった。修養寮の諸君、果してどんな感があるか。
大木戸を越えて四谷に入った所に、水道の記念碑がある。以前は四谷では、新宿よりの方を上といった。祭りの時にも、あちらの方の若い衆を上若衆と呼んだ位だ、私の知ってる婆あさんは、西に京都があったから、京都の方を上というのだといったが、果してそうか、或いは上水の上流を意味するものか、私は知らない。ともかくこの辺一帯は、流れの淀みのように新宿、四谷の間に介在して、ガクリと寂しい場所だった。
大木戸の少しこちらに、内藤横丁、豚屋横丁がある。私も東京は可なり歩いたが、四谷程横丁の多い所を他に見ない。麹町から新宿へ四谷を貫く大通りから左右に入る横丁には大抵色々な名称がつけられていた。津の守横丁、荒木横丁、忍原横丁、地蔵横丁、お仮屋横丁、憲兵横丁、小達横丁、だいち横丁、等、一寸考え出してもこの位ある。