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ぞくほうしこう
差別の根源を考える
喜田 貞吉
喜田貞吉『差別の根源を考える』。同一底本的分册已合并为一书。收入:俗法師考、融和促進、融和問題に関する歴史的考察。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 147,985 字 · 289 页
しかしとりあえずその「エタ源流考」中に「エタと産所」の一節を設けて、当時自分の考えていたところの一斑だけは披瀝しておいたことである。その主意はこうであった(二巻一号一〇三頁)。
彼らはもと産小屋の地に居て、産婦の世話をすることをもって生計の主なるものとしておったものらしい。しかるに後には産小屋の風も次第にやんで、それだけでは生活ができなくなったので、あるいは掃除人足ともなり、あるいは遊芸人ともなり、ついに今日では各地ともほとんど消えてしまったのである云々。
実際一種の賤者が産婦の世話をするという地方は少くなかった。またトリアゲと称する往時の助産婦が実は子おろしを内職として、一種のサガリ者とみなされている地方も多かった。そこで自分はまずサンジョを普通の文字の「産所」の意味にとって、右の如き説を試みたのであったが、それではなお説明しかねる場合が少くなかったので、他にも二つの説を考えておった。一つは産小屋すなわち産所が穢れた場として捨てられていたところへ、浮浪民や落伍者が住みついたのであろうという旧説で、それもまんざら捨てかねたのであったが、今一つは、往々文字に「散所」