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ぞくほうしこう

差別の根源を考える

喜田 貞吉

喜田貞吉『差別の根源を考える』。同一底本的分册已合并为一书。收入:俗法師考、融和促進、融和問題に関する歴史的考察。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 147,985 字 · 289 页

青空文庫

この理解ある第三者の注ぐところの同情を、この継母と継子とが持つことができましたならば、いかに意志の疎隔していた間でも、必ずまるく納まるに相違ありますまい。母はひがんだ娘を憎む前に、まずこれに同情する。娘は無慈悲な母を恨む前に、まずこれに同情する。これが私のいわゆる双方の間の諒解であります。いわゆる特殊部落なるものをこの継娘の心のひがんだのに比較することは、十分適切ではありませんが、その原因はいかにもあれ、事実上種々の点において社会一般の進歩に後れているところがあり、感情の疎隔しているところがあるとすれば、しばらく多少の不適切を忍んで、この比喩をもって申しましょう。世間の差別待遇の結果、いっそう落伍のドン底に落ち込んだいわゆる部落の人々が、世間の差別待遇にはなはだしく憤慨して、例の徹底的糾弾の挙に出るとする。その原因をよく理解しておらぬ糾弾される側のものは、ためにはなはだしく脅威を感じて、ますますこれを嫌がって、相結んで自衛の道を講ずるようになる。無理解な継母がますます継子を憎むようなものです。それが出合ってかの世良田事件は起ったのです。もし被糾弾者が、真に被差別者の実情と、その差別の生じた由来とを諒解して、彼らをして真に糾弾の挙に出でざるをえざるに至らしめた事情をよく考えてみたならば、よしや不用意な失言