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しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1940(昭和15)年4月~1941(昭和16)年3月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 99,590 字 · 197 页
少年たちは、いよいよあっけにとられて、何を考えるひまもなく、ただもう夢でも見ているような気持で、ぼんやりと立ちすくんでいる内に、やがて、キラキラ光る土人たちは、もう目の前に近づいていました。
先頭に立った白髪の老人が、ニコニコ笑いながら、三人に向かって何かいいました。むろん叱るような声ではなく、ごく丁寧な口調です。
少年たちは互に顔見合わせてだまっていました。相手が何をいっているのか、少しもわからないからです。
老人は言葉が通じないとさとると、今度は手まねをはじめました。それも、はじめの間はどういう意味かよくわかりませんでしたが、やがて、「私たちと一緒に、あすこに見える建物の中へ来てくれ」といっていることが察しられました。建物というのは、むろんあの宮殿のことです。
「僕たちをあすこへつれて行って、しらべるつもりかもしれないぜ」
「ウン、そうらしいね。でも、今さら逃げ出すわけには行かないから、ともかく行ってみようよ」
少年たちはそんな相談をした上で、老人に向かって、いっしょに行ってもよいという意味を、手まねで知らせました。
そこで、老人はうれしそうにうなずいて見せると、「サアどうか」