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にっき

日記

宮本 百合子

33 一九五〇年(昭和二十五年)

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 9,740 字 · 20 页

青空文庫

二月十六日

二月十七日

二月十八日

二月十九日

未亡人の手記の選者座談会、もちろん欠席。

やっと『前衛』の論文出るにきまる、“これを出すのは君のためにならない”と云った由。

二月十六日 木

徳の“われわれは落付いてやっている”コミンフォルムののちの第一声がこれで通ると思っているとは世間しらずも甚しい。共産党書記長というものは幹事長ではない。

二月十七日 金

開成山の小池歯科医の未亡人、上京、国のところに泊っている。必死に生きている人と咲枝との対照。

二月十八日 土

寒い

仕事、もうすこしで終るが、伸子のボーッとしたところがうまく描き出されない。吉田をめぐる文士のおたいこ言葉(ニュアンス)天皇、宮様、首相、それぞれ段があって、うまいものだ、そして小説は益※(二の字点、1-2-22)、無くなる、荷風(放談)(エッセイ)これだけいうものもいない。

二月十九日 日

小説54枚わたす。

税が八十万で、四十万ぐらい払うことになりそうだ。うちにそんな金はない。宮の出発木曜日にきまる。Yちゃんの帰りのびる。アジアの地図を眺める、そして、九州はこんなに近いのに、と思う。わたしが、一つ太陽の下、どこにいても、と思うのが自然にならなければならないのが、しみじみわかる。