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まつのみさおびじんのいきうめ

松の操美人の生埋

三遊亭 円朝

02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 88,963 字 · 176 页

青空文庫

岩瀬主水様と云う私のお母が勤めたお屋敷のお嬢様で、お運が悪いので、殿様のお屋敷に騒動が出来て、旦那様は…半元服したような名は何てえのですかねえ…そら意見する事は」

山「諫言か」

兼「腹切はなんてえの」

山「切腹か」

兼「そう/\旦那様が、その半元服をなすったもんだから、到頭あんなに零落てしまったんですが、それでもお嬢様があゝ遣って彼様に親孝行をなさるんですよ、だがあんな扮装をして入らしっても透通るような好い御器量で」

山「己もまだ彼の位好い女を見たことがねえ」

馬「新井町の旦那が見た事が無いと云うが、本当に彼のくらいの娘は少ねえ、併し彼の娘の方でも旦那に気のあった筈で、十両ばかり少ねえよとざっくり置いたというから、定めし気がありましたろう」

山「師匠じゃアあるめえし金を見て気のある奴が有るものか、おゝそれで気が付いた、此家へ祝儀を遣らなくっちゃアいかん、おい半治包んで」

と金入を出そうと思って、ふと懐中を捜りますと無いから、

山「オヤ金入を落したか、こーと、あ先刻彼の娘の所へ心附けた時紙入から出したが、包んで遣った儘忘れて来た」