轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

227 怪盗系図

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 157,440 字 · 313 页

青空文庫

「それから何うした」

平次もすっかり気乗りがした様子、思わず膝をすすめました。

「どうもこうもありゃしません。大将面の大橋要人という強そうなのが、芸子の膝枕で大鼾をかいてるところを、腰にブラ下げた蔵の鍵を抜かれ、お蔵の中に入れたばかりの一万両の大金は、半刻経たないうちに、煙のように消えてしまったそうで」

「それは大変じゃないか」

「大笑いですよ。町方の世話にゃならねえなどと大見得切った連中が今日は青菜に塩で、腹を切ろうか、八所借りで一万両まとめようか、坊主になろうか、それとも夜逃げをしようかと、朝っからの大評定で」

八五郎はすっかり有頂天ですが、平次はそれを聴くと、妙に考え込んでしまいました。

「一万両は尾張様に取ってはたいした金でないかも知れぬが、二十八人の選り抜きの若侍に、万一のことがあっては取返しがつかない。行ってみようか、八」

「何処へ行くんで」

「八丁堀の組屋敷だよ。今ごろは笹野様に泣きを入れて来ているに違いない」

そういううちにも、平次は支度を整えております。

平次出動

二十八人の若い生命、それに間違いあらせないために、平次は意地と面目を捨てて、八丁堀屋敷へ行ったのでした。