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ながやてんいちぼう
長屋天一坊
山本 周五郎
「講談雑誌」博文館、1950(昭和25)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 29,453 字 · 57 页
講演を終るに当って、演者としては事の結末はつけたい。
この騒ぎを聞いて、銀太と金太は逸早く行方を昏ました、繩屋一家に就いてはおわきは卒直に云えば六人めの婿に逃げられたし、吾助としては御殿新築のために買込んだ用材の代金や、伊賀守邸へ金七十両返却のため、やむなく長屋もろとも自分の店と居宅を売却し、或る夜、闇に紛れて、親子三人いずれかへ逃亡したものである。
長屋天一坊なる一大事件の終結は以上の如くであって、特にこれ以上、演者としてはなにも付加えたくないと思う。さらば。