轻松读懂日语经典作品
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しゃべりすぎる
饒舌りすぎる
山本 周五郎
「オール読物」文藝春秋新社、1962(昭和37)年2月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 27,957 字 · 55 页
そのころには大勢の者が二人のあとからついて来、二人はついに取っ組みあいになった。十太夫のほうが先にとびかかり、土田を押し倒したが、土田はすぐにはね返して、反対に十太夫を押えこんだ。
――さあどうだ、と土田が云った。
――ちょっと待て、と十太夫が云った。
――待てとはなんだ。
――まわりを見ろ、と十太夫が云った。こいつらはおれと土田が無二の親友だということを知っている、にもかかわらず、二人の喧嘩を止めようともせず、面白そうに見物しているとは不人情じゃないか。
――それはそうだ、と土田は手を放した。
――こんな不人情なやつらに見物させることはない、と云って十太夫は立ちあがった。こいつらから先にやっつけてやろう。
見物していた者たちが逃げだしたのは云うまでもないし、二人の喧嘩もそれで終った。十太夫は江戸へゆき、土田正三郎はしづから遠ざかった。
「おい、ちょっと待て」十太夫が急に雪の中で立停った、「その話で思いだしたが、安川の妹はどうした」
「知らないな、もう嫁にいって子供の二、三人もいるんじゃないか」
「うん」十太夫は指を折ってみて頷いた、「そうだろうな、もう二十三ぐらいだからな」