轻松读懂日语经典作品
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しゃべりすぎる
饒舌りすぎる
山本 周五郎
「オール読物」文藝春秋新社、1962(昭和37)年2月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 27,957 字 · 55 页
「私はなにも知りません」と土田は答えた、「たぶんいそがしいのでしょう」
「あのくらいそうぞうしい人間もないが、来ないとなると気になるから妙なものだ」と頭取は云った、「病気でなければいいがな」
五日目にも姿をみせないので、役所が終ったあと、土田は三の丸の道場へ寄ってみた。十太夫は素面素籠手で、上位の者に稽古をつけていた。汗止めはもとより、稽古着も汗びっしょりであるが、これまでに見たことのないくらい力のこもった、精悍な稽古ぶりであった。道場の臆病口で見ていると、安川大蔵が側へ来て目礼した。
「元気なようだね」と土田が云った。
「あのとおりです」安川は苦笑した、「もう二刻以上も休まないんですよ」
「なにかわけでもあるのか」
「そのようですが」安川はちょっと口ごもった、「口止めされていましてね」
「この四、五日とんと姿をみせないんだ、病気でもしているんじゃないかと思ってね」
「あのとおり元気いっぱいです、いずれ小野さん自身から話されるでしょう、決して心配することはありませんよ」と云って安川は向うへ頷いてみせた、「――気がついたようですね」
十太夫が走って来て、荒い息をしながらどなった、「どうした土田、ちっともあらわれないじゃないか、風邪でもひいたのか」