轻松读懂日语经典作品
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ゆうれいかしや
ゆうれい貸屋
山本 周五郎
「講談雑誌」博文館、1950(昭和25)年9月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 21,320 字 · 42 页
「あたしのことはいいの、あたしはどんなにせえだしたって身にこたえるってことがないんだから、あんたの考えなければならないのは、自分のことよッ」
「おれなら金の草鞋さ、うッ、さすがに金田屋だ、これあ生一本だぜ、まあ一つ」
「はばかりさま、御亭主にお酌さして罰が当りゃしないかしら」
「当ったら、半分はおれが背負わあな」
「ころし文句がうまいのね、その口でさんざ女を騙して来たんでしょッ、もしこれからそんなことしたら」
「おっとそのへんでやめにしよう、とり殺すが出ると酔がさめていけねえ、ええ畜生」彼はしきりに太腿や腕などを叩きながら、「今夜はまたばかにひでえ蚊だが、おめえちっともくわれねえようだね」
「ばかねえあんた、ゆうれいが蚊にくわれるわけがないじゃないの、そんなだったら夏の晩に柳の下なんぞへ出られやしないわ」
「それあまあそうだ、ゆうれえが蚊にくわれて、腿ったぶなんぞぼりぼりひっ掻いてたひにあ、睨みがきかねえからな、世の中なんてものあこれでそつのねえもんだな」
二人でいい心持に酔って寝た。
夜が明けると、ゆう女の姿は見えなくなる。日が昏れて九時頃になると現われる。