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ヨブきこうえん
ヨブ記講演
内村 鑑三
丸の内の大日本私立衛生会館における内村聖書研究会においてのヨブ記講義、1920(大正9)年4月25日~6月27日、9月12日~10月10日、10月24日、11月21日、12月19日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 92,828 字 · 185 页
第二十一講 ヨブの終末
第四十二章七節以下の研究
第二十一講 ヨブの終末
第四十二章七節以下の研究
◯ヤコブ書第五章十一節に曰く「汝らかつてヨブの忍びを聞けり、主いかに彼に行し給いしかその終末を見よ、すなわち主は慈悲深くかつ矜恤ある者なり」と、まことにその通りである。
◯ヨブの「終末」を記すヨブ記の結末を語る前に既往を回顧するに、ヨブの異常の災禍に逢えるを三友は罪悪の結果と見、この罪を告白し懺悔せば禍は自ら去るべしと做して、経験と神学と常識とを以てヨブを責める。しかもヨブは罪を犯せし覚なしと称して、強硬に友の言を斥ける。青年エリフまたヨブに説く所ありしも効果少く、ここに己の力も他人の力もヨブを救う能わざるに至って、エホバの声遂に大風の中に聞える。エホバは彼にその所造にかかる万有を指示し、ヨブはここに心に平安を得るに至る。彼がかく天然を見て平安を得しは単に天然に教えられたるに非ず、種々の苦悩の経験を味いて、遂に十九章二十五―二十七節の大希望を抱くに至りしため、神に対する見方が変りて天然に対する見方も変ったのである。かくしてヨブは神に四十二章の劈頭に記さるる大告白を発するに至ったのである。「我れ知る汝は一切の事をなすを得給う」