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ヨブきこうえん
ヨブ記講演
内村 鑑三
丸の内の大日本私立衛生会館における内村聖書研究会においてのヨブ記講義、1920(大正9)年4月25日~6月27日、9月12日~10月10日、10月24日、11月21日、12月19日
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第六講 神学者ビルダデ語る
第八章の研究
若きミルトンは Justify the ways of God to men と言いて、神の為し給う所を人の前に正しと証するを以てその一生の標語となした。我らもまた苦悶を以て信仰の上に立ちて解決を計り、新しき光明に触れ、我のため、人のため、人類のために計らねばならない。これは唯一真正なる人生苦難の解決法である。しかして神はかくの如き解決法を我らに命じ、かくの如き解決を我らより求め給うのである。故に苦難と痛苦は、我らに満全の光と幸福とを与えんとする天使である。我らはこの事を忘れてはならない。
第六講 神学者ビルダデ語る
第八章の研究
◯第八章を研究する前に、少し前講を補う必要がある。七章十七、十八節の「人をいかなる者として汝これを大にしこれを心に留め、朝ごとにこれを看そなわし時わかずこれを試み給うや」なるヨブの言は詩篇八篇より引用せるものと思わる。しかし彼においては神の愛を嘆美せし語であるのに、ここにおいては神の眼の己より離れぬを呟きしものである。ヨブは何故かかる悲声を発したのであるか。これ神に対する呟きであるのみならず、その内容たる頗る不道理であるといわざるを得ない。