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「もくせい」ごうのなぞ
中谷宇吉郎集 第六巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第六巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「もく星」号の謎、温泉2、海底の散歩、吉右衛門と神鳴、国際雪氷委員会のことなど、古代東洋への郷愁、身辺雑記、長岡と寺田、八戒に遭った話、亡び行く国土、牧野伸顕伯の思い出、湯川秀樹さんのこと、露伴先生と神仙道、私のふるさと、私の履歴書、ケリイさんのこと、コロラド通信。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 130,784 字 · 269 页
こういう研究は、なにも、困難だから今まで誰もやらなかったのではなく、ただやらなかったのである。それが一番困ることなのである。
実際の観測は、次のような手順で行なわれた。即ち平均浮泥量をあたえる代表点について、五日おきに採水して測定した。そして、そういう観測を、三月末から四月末にかけての増水の初期、次に五月の中旬までの増水期、最後に七月中旬までの減水期と、この三期間にわけて、ずっと観測を続けたのである。そして、その三期間全部を通じて海へ流れ去る物質総量が、三百二十万トンに及ぶことを知ったのである。
それだけの多量な土がいったいどこから出てくるのかということが、一つの重大な問題である。それで菅谷博士は、各期間別に採った泥の土粒分析を行ない、一方流域の各高度における融雪の時期を調べてみた。それによって、この土の出所がほぼ明らかになったのであるが、このうちの約七十万トンが耕地から流れ出したもので、残りの大部分は、河床の洗掘によったものであることが推定された。
この同じ石狩川について、山間部を出たばかりの上流地点からも、同じ時期に水を採って、その浮泥量を測定してみた。