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「もくせい」ごうのなぞ
中谷宇吉郎集 第六巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第六巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「もく星」号の謎、温泉2、海底の散歩、吉右衛門と神鳴、国際雪氷委員会のことなど、古代東洋への郷愁、身辺雑記、長岡と寺田、八戒に遭った話、亡び行く国土、牧野伸顕伯の思い出、湯川秀樹さんのこと、露伴先生と神仙道、私のふるさと、私の履歴書、ケリイさんのこと、コロラド通信。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 130,784 字 · 269 页
う。
『参同契』が急にその威を張り出したのは、宋の大儒朱子が、『参同契考異』を撰してからである。その以後、宋、元、明、清の世にかけて、たくさんの註釈評論が出て、近代までその生命がつづいたのである。朱子はよく『参同契』を読んだ人で、慶元三年、蔡元定と寒泉精舎に宿して、夜『参同契』を論じたことが、「朱子年譜」に残っている。しかし朱子が『考異』を撰しない前から、隠微のうちに、既に『参同契』は宋学に大きい陰影を投げかけている。それは太古の神秘をひめた河図洛書の思想を宋学へ反影させるのに、『参同契』の内丹の思想が、一つの役割を演じたことである。即ち『参同契』的の香気が、河図洛書の説、太極図説、先天図などの幽玄思想を宋学へ導入するのに役立ち、それが朱子の静坐持敬の論に流れているのである。朱子は正統的な周孔の儒者で、神仙道は彼の博学の一つの現われにすぎない。朱子の静坐は、大学の正心誠意、孔子のいわゆる祷から展開したもので、何も仏家僊家から出たものではない。しかし宋学の甚だしく内向的な傾向は、無意識のうちに、内丹の幽玄思想に通じ、「樹石の雲畑と相擁しておのずから一渓の景象を為」