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ふたつのじょぶん
二つの
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『二つの』。同一底本的分册已合并为一书。收入:二つの序文、『団栗』のことなど、詩人への註文、樹氷の科学、救われた稀本、大雪山二題、小さい機縁、天地創造の話、農業物理学夜話、防寒戸、雪は資源である、アメリカの沙漠。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 115,903 字 · 236 页
この場合はだらだら山になっているので、その範囲が広い。その程度を数量的に表わしたものが、確率誤差である。標準値を中心とした確率誤差の範囲内にある回数と、その外にある回数とが等しいというのが確率誤差の定義である。この例ではそれが三・八度というかなり大きい値になっている。
「第2図 56年間札幌気温頻度曲線(荒川淳)」のキャプション付きの図
第2図 56年間札幌気温頻度曲線(荒川淳)
各年の値が広い範囲に変化するのでは、或る特定の日の標準値というものは、実用的には意味が無い。しかし良い塩梅に作物の方でも、或る特定の日の気温はそう重要でなく、特に少し寒い日があっても、翌日温かくなれば、大抵は取返しがつく。それで連続五日間の気温の平均を採って、それをその中間の日の気温と見做して、その年変化を調べてみることにする。
この五日間の気温の平均は、半旬平均として気象台の原簿には出ている。札幌気象台の方の好意によって、それを見せて貰ったので、その頻度曲線を作ることが出来た。前例の九月十五日の前後にかけて五日間、即ち九月十三日から十七日までの気温の平均について、五十六年分の頻度曲線を作ると、第2図bに示すような形になり、確率誤差は二・六度という前よりも小さい値となる。