轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しゅっけとそのでし

出家とその弟子

倉田 百三

「生命の川 第一巻第二号~第二巻第二号」1916(大正5)年11月16日~1917(大正6)年3月5日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 121,812 字 · 248 页

青空文庫

(叢の陰を透かして見る)もしかすると都合が悪くて、出られなかったのではないかしら。私も内緒でやっと出て来たのだもの。(間)だんだんうそを言う事になれて行く。(立ち止まり考える。やがて急に生き生きとする)いいや、今、そんな事は考えられない。(歩き出す)気がいそいそしてとてもじっとしてはいられない。(歌い出す)春のはじめのおん喜びは、おんよろこびは、さわらびの萌えいずるこころなりけり、きみがため、摘む衣の袖に、雪こそかかれ、わがころも手に……

かえで (灌木の叢のかげより登場)唯円様、ただ今。お待ちあそばして?

唯円 えゝ。ずいぶん長く。

かえで (唯円のそばに寄る)私少し家の都合が悪かったものですから。でも急いで走るようにして来たのよ。(息をはずませている)

唯円 私はもしか出られないのではないかと気が気ではありませんでした。

かえで 出られないのを無理に出たのよ。でもあなたとあれほど堅くお約束しておいたのですもの、あなたを一人待ちぼけにすることはどうしたって私にはできなかったのだわ。けれどきょうは早く帰らないと悪いのよ。

唯円 来るとから帰る話をするのはよしてください。