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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

在线阅读直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 页

青空文庫

御家へ疵のつかんようにしてのう。調所は、そのために毒死したのじゃ。元兇の一人を討取った手柄は、庄吉が第一、然し、その庄吉は、――のう、庄吉、深雪に申そうか」

「じょ、戯談を――」

庄吉は、右肩を動かし、左手で益満を止めた。

「思い切ろうか、切るまいかって、唄があらあ」

南玉が

「いっそ、死のうか、何んとしょう、身分ちがいの仲じゃもの、所詮、添われぬ縁じゃもの、チ、チン、過ぎしあの日の思い出を、胸に収めて遠旅にって、深雪さん、庄吉って野郎は、貴女に手柄立てさせたさに、腕を斬られっちめえやがったのでね、唐、天竺、三界かけての、素間抜け野郎でさあ」

深雪は、庄吉の真心を、前から、感じていないのではなかった。だから、腕を斬られてまでと聞くと、ひしひしと身にしみるようであった――だが、余りの情熱さに、薄気味悪くも感じられた。気の毒とも思ったし、可哀そうとも思ったが、それが、自分への恋からである、と考えると、斬られたことには御礼をいいたいが、庄吉を慰めるのは、厭な気がした。

「それで、深雪、そちも存じておろうが、大殿は、参覲交代にて、御国許へ参られる。調所の件で、延び延びになったが、一両日中には立たれよう。