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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

在线阅读直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 页

青空文庫

のが、ついておりましょう。此奴が、何を仕出かすか判らねえので――」

「よし」

小太郎が、鋭く止めた。

「深雪、そち一人、生き残る所存か」

深雪は、涙の目で、小太郎を見て、首を横に振った。

「そうであろうな。では、江戸へ戻れ。益満には、そち如き手足纏いであろうが、わしは、一人の妹として、生きるも、殺すも、二人っきりじゃ。一家五人の内、二人っきりになったわしらが、こうして逢うて別れては、世上の物笑いになる。又よし、乞食をしても、他人の世話にはなりとうない」

「一寸――ちょ、一寸、若旦那。他人の世話になりとうない、と、仰しゃいましたな」

南玉が、小太郎へ膝を向けた。

「悪気で申したことではないぞ。心苦しいから――」

「それは判っておりますが、この深雪さんが、お由羅邸へ、奉公に上んなすったのも、他人の世話でございますよ。何んなことでも、これから、二人っきりでおやんなせえますか。益満さんも、他人――」

「益満とは――」

「ま、お聞きなせえ。益満さんは、一味だから、朋輩だからと、仰しゃるんでしょうが、それなら、その益満さんの見込んだ、あっしらは、又、味方の、従兄弟味方、な、従兄弟同士ってこのことだ、同じ長屋にいたから味方で、泥溝泥長屋にいたから味方でないってこともござんすまい。