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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
在线阅读直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 页
将曹は、斉彬の寛量に、打潰された心を、取戻そうとして、じっと、考えていた。そして
(わしのして来たことは、間違っていない)
と、自分の心へ、十分、理解させようとしたが、その心の中に、幻のように、煙のように――七人の子供を殺した、ということが、閃いていた。払っても、払っても、その幻は、水の蔭のように、揺れながら立昇っていた。
(何んの罪も無い幼児を殺して――)
将曹は、新鮮な果物のような、子供の頬を思い出して
(これは、わしが、責められても申開きのできぬことだ。然し、これも、御家のためならば、何う、地獄において、呵責されようとも、退く訳には、行かぬ――道はちがうが、同じく、御家を思う一心からだ)
そう考えてはみたが、自分らの陰謀が、首尾よく、成就したと思うと、何かに対して、大きい罪を犯しているような気がした。何かしら、張りつめていたものが抜けて、弱くなって行くような気がした。
持仏の間には、大きい、広い仏壇が、黒い艶を、金色の光を、静かに、輝かせていた。
すすけた厨子の中に、真黒な裸像で立っている仏が、その前には、段々に供物が、花が、それから、その上に、白木の位牌が――それには、お由羅の筆蹟らしく