轻松读懂日语经典作品
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ぜんこんどんこん
善根鈍根
佐々木 邦
「オール読物」文藝春秋社、1935(昭和10)年1月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,638 字 · 28 页
二
と我田引水論をやり始めた。
「矢張り沈香を焚く方が宜いんですか?」
「勿論さ、君子人なら兎に角、君達の程度じゃ何か焚かないと鼻持ちがならないぜ」
「ハッハヽヽ」
「積極的にやることだ」
「主筆、すると煙草が沈香ですか?」
と木下君は文字通りに解釈して疑問を発した。
「頭の悪い奴は駄目だ」
藤浪君は傾聴していて、悉皆感心してしまった。自分は訪問に行っても、用件が極く簡単に片付く。拙速だから、好い種にありつけない。煙草でも吸って、ゆっくり構えていればもっと有効な仕事が出来るのだろうと考えていた矢先だったから、忽ち暗示が利いた。一つ使える人間になってやる。万事積極的に行く。ついては煙草だ。早速試みたけれど、雪の中のようなことはなかった。尤も目が廻るといけないから成るべく吸い込まないようにしていた。腹が空っていると頭に利くから、稽古は食後に限ると教えてくれるものもあった。唯さえ陥り易い習癖を努めて実践躬行したのである。藤浪君は間もなく一人前の喫煙家になって、積極的行動の資格を得た。
二
一体、この男には可もなく不可もない暗示が働く。小学時代は抜群の成績だったから、先生が頻りに褒めた。