轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

じごくのししゃ

地獄の使者

海野 十三

「自警」1947(昭和22)年1月~1948(昭和23)年1月(5、6、11月は欠)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,419 字 · 152 页

青空文庫

青い鳥籠

「はあ。それでは警部さん。どうぞこちらへ……」

帆村は急にくそ真面目な顔に戻り、警部を彼方へ誘って、部屋の中をゆっくり歩きだした。

青い鳥籠

帆村は右手を肩の高さにあげて歩いている。帆村のすぐ後に、ぴったり寄り添ったように同じ歩速で歩いている大寺警部の前へつきだした顔が、見えない紐につながれて、帆村の右手で引張って行かれるようであった。

二人は、昨夜来開かれている窓の下を通り過ぎ、その隣の窓のところまで行ったが、そこで帆村はぴたりと足を停めた。

「ここに鳥籠がございますね。私はちょっと面白いと思います。いかがですか」

帆村の指が指したところに、籠をうすい青に塗った吊下げ式の鳥籠があった。絨毯の上にどっしりした台を置き、そこから上に向って人の背丈よりもやや高く架台があって、その架台の先が提灯をかけるように曲って横に出ているが、その鈎に鳥籠が下げられているのだった。

「ああ、鳥籠……」

と、大寺警部は思わず早口にいって、後の言葉を呑みこんだ。彼の身体の中が、俄にかっと熱くなった。それは、帆村に注意されて始めてこの鳥籠に気がつき、そして狼狽したというわけではなかった。