轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
じごくのししゃ
地獄の使者
海野 十三
「自警」1947(昭和22)年1月~1948(昭和23)年1月(5、6、11月は欠)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,419 字 · 152 页
三津子登場
「いや、そんなことは考えていない。あの黒い灰をこしらえて以後、被害者は煙草をあまり吸わなかったらしいと認めるだけのことだ。実際、煙草を吸うのをよして、その後は酒を呑み、料理を摘むのに何時間も費したかもしれないからね」
「すると、中毒物件は飲食物の中に入っているとお考えなんですか、それとも他のものの中に……」
「それはこれから検べるんだ。毒物は固体、液体、気体の如何なる形態をとっているか、それは今断言出来ない。中毒性瓦斯についても疑ってみなければならないと思いついたことについては、君の示唆によるわけで、敬意を表するよ」
検事と帆村の永い対談はここで漸く一旦の終結を遂げた。しかしこれを辛抱づよく傍聴していた係官たちは、無用の禅問答を聞かされたようで、多少のちがいはあるが、誰しも両人を軽蔑する気持を持ったことは否めなかった。
三津子登場
土居三津子の護送自動車は、予定より三十分も遅れて到着した。途中でタイヤがパンクしたためであった。
とにかく第一番目の容疑者としてこの事件を色彩づけている土居三津子の登場は、検事と帆村の野狐禅問答にすっかり気色を悪くしていた係官たちを救った。