轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
じごくのししゃ
地獄の使者
海野 十三
「自警」1947(昭和22)年1月~1948(昭和23)年1月(5、6、11月は欠)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,419 字 · 152 页
禅問答
あなたは本当に捜査をご破算にして出発点へかえられたんですか」
ずっと沈黙して、聞き手に廻っていた帆村荘六が、そういって口を切った。
「わざわざ嘘をいうつもりはないよ」
「そうですか。同じ心臓麻痺にしても、中毒による場合と、驚愕による場合とは大いに違うと思うんですが、あなたはどっちだとお思いなんですか」
「出発点にかえったといったろう。だからこれから捜査のやり直しだ」
「本当ですかあ。しかし今までに調べたことが全部だめというわけじゃないでしょう」
「一応白紙に還る。面倒でも、もう一度やりなおしだ。この小さい卓子の上に載っている料理の皿や酒なども、もう一度始めから調べ直すつもりだ」
「ああ、それは実に結構ですね。いや、これはお見それいたしまして、たいへん失礼しました」
帆村はそういって、頭を掻いた。帆村が頭を掻いたので、検事以外の者はびっくりした。そして声に出して笑い出した者もあった。
禅問答
長谷戸検事は、早速その仕事に掛った。
帆村荘六は、「いやこれはますます恐れ入りました」といいたげに襟を正して、係官と共に小卓子の側に歩みよった。
「――料理が六種類に、飲科が五種類だ。