轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

きせつのないまち

季節のない街

山本 周五郎

「朝日新聞 夕刊」1962(昭和37)年4月1日~10月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 201,379 字 · 394 页

青空文庫

「あのとしで珍しいね」とかみさんたちは云った、「ちっともじっとしてないんだから、あれでもうちょっと愛嬌があれば文句はないんだけどね」

その後も年に一度か二度、かなえは豪華な姿でたずねて来た。そしてかつ子を「踏んづぶしたがんもどき」と呼び、京太と酒を飲んで、芝居でする馬子か駕籠かきの女房のような口ぶりで、いかがわしいことを饒舌りちらした。

かなえの婚家が相当な事業家だということは確からしい。だが、どんな種類の事業をやっているのかも、その家庭がどんなふうであるかもわからない。なにがし商事会社と云うとか、またそこで自分が生んだ三人の子たちが、ピアノの先生についているとか、家庭教師が二人ずつ付きっきりだ、などと話すときも、会社そのものや、子供たちについて語る、というのではなく、かなえ自身をひきたて、かなえ自身をひけらかすためのように感じられた。なにかというと外国語を口にするが、それもたいがいは使いかたがちぐはぐだし、おトイレ式の、なに語とも判別のつかないものが多かった。

おたねとかなえがどんな生いたちをし、どんな親きょうだいをもっているか、また、いまでも親きょうだいがいるのかどうか、――これらのことは、この「街」