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こさかいふぼくしゅうはしがき
少年科学探偵
小酒井 不木
小酒井不木『少年科学探偵』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「小酒井不木集」はしがき、深夜の電話、紅色ダイヤ、暗夜の格闘、髭の謎、墓地の殺人、塵埃は語る、白痴の知恵、玉振時計の秘密、頭蓋骨の秘密、自殺か他殺か、『少年科学探偵』序、紫外線、現場の写真、科学的研究と探偵小説。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 152,885 字 · 308 页
この上はただ福念寺の住職の身元調査が残っているけれども、熱がひいたら会うという話で、刑事はそのまま帰ってきたんだ。なおここに詳しい答申書があるからこれを読んでみてくれたまえ」
こう言って小田刑事が、ポケットから取りだして差し付けた答申書を、俊夫君は数分の間熱心に読み、読み終わるなりじっと考えていましたが、
「ありがとうございました、これで僕の推定がいっそう確かになりました。もう犯人は袋の鼠も同様です」
小田刑事は驚いて、俊夫君の顔を見ました。
「え? それでは被害者の身元が分かったのかね」
「被害者の身元ばかりでなく、殺害の行われた夜、H軒で被害者と一緒に食事をした男も分かりました。これがその男の写真です」
こう言って俊夫君は、石川五郎の写真を小田刑事の前にならべました。
はじめ小田刑事は、狐に誑かされたような顔をして、しばらくの間、俊夫君をじっと眺めていましたが、
「君、本当か、素晴らしい功績をたてたものだねえ。どうして一体この写真が手に入ったのだ」
そこで俊夫君は、名古屋の大村未亡人に会って、被害者の稲村勝之という雑誌記者で、その当時大村氏としきりに交際して、震災当日には二人でどこかへ出かけたまま帰ってこなかったこと、それから大村方では震災少し以前に石川五郎という代診を解雇したこと、その石川五郎の写真を見せ