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こさかいふぼくしゅうはしがき
少年科学探偵
小酒井 不木
小酒井不木『少年科学探偵』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「小酒井不木集」はしがき、深夜の電話、紅色ダイヤ、暗夜の格闘、髭の謎、墓地の殺人、塵埃は語る、白痴の知恵、玉振時計の秘密、頭蓋骨の秘密、自殺か他殺か、『少年科学探偵』序、紫外線、現場の写真、科学的研究と探偵小説。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 152,885 字 · 308 页
科学的逮捕
つまり真犯人は信次郎が犯人とされるに違いないと思っていたのです。
ところが犯人は信次郎でないと分かり、再び手拭いが別の意味での証拠物件となったので、犯人はまんまとそれを盗んでゆきました。それゆえ犯人はまたもや安心して、どこへも高飛びはしないと思います。犯人が高飛びしなければ、捕まるに決まっております。科学探偵という仕事は、物的証拠を科学的に検べるばかりが能ではありません。犯人を科学的な方法で捕まえるのも科学探偵中の重要な部分です。だから僕は、今回の事件で、犯人の科学的逮捕を試みようと思うのです」
私たちは、みな俊夫君の言うことをよく理解することができませんでした。
「科学的逮捕とはどんなことをするものかね?」
と小田刑事は尋ねました。
「手拭いを盗んだのは、この署内の人かまたは信次郎とお祭りの時にいっしょに酒を飲んだ連中のうちにあるに違いありませんから、それらの人を集めて、科学的に犯人を選びだすのです」
「どうやって選びだすのかね?」
俊夫君はずるそうな笑い方をして、大声で言いました。
「白痴、留吉の知恵を利用するのですよ……」
科学的逮捕
私たちは、あまりの意外に、黙って俊夫君の顔を見つめるだけでした。