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こさかいふぼくしゅうはしがき
少年科学探偵
小酒井 不木
小酒井不木『少年科学探偵』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「小酒井不木集」はしがき、深夜の電話、紅色ダイヤ、暗夜の格闘、髭の謎、墓地の殺人、塵埃は語る、白痴の知恵、玉振時計の秘密、頭蓋骨の秘密、自殺か他殺か、『少年科学探偵』序、紫外線、現場の写真、科学的研究と探偵小説。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 152,885 字 · 308 页
人間は神様でないから。しかし、君は、あの事件について何か説をたてているのか」
「いや、僕は近頃、新聞記事というものが、日を経るに従っていよいよ出鱈目になってゆくことを知ったので、自分に依頼されない事件には、立ち入った研究をしないことにしているよ」
ちょうどその時、訪問の客があったので、私が扉を開けにゆきますと、それは他ならぬ「Pのおじさん」すなわち警視庁の小田刑事でありました。
「Pのおじさん、久しぶりですねえ」
と、俊夫君は、うれしそうな顔をして、小田さんのそばに駆けよりました。
「きっと、いいお土産を持ってきてくださったでしょう。僕、この頃うち、腕が鳴って仕方がなかった」
「いいお土産とも、実に大きなお土産だ」
と言いながら、小田さんはテーブルの前の椅子に腰を下ろしました。
「ああ、うれしい」
こう言って、俊夫君はしばらくの間、実験室を飛びまわりました。「お土産」というのは言うまでもなく、事件解決の依頼であります。やがて俊夫君が席につくと、小田さんは言いました。
「お土産というのは、他ではない、浅草Y町の株屋殺しさ」
私たちは思わず顔を見合わせました。
「たった今、俊夫君と、その話をしていたところでした」