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こさかいふぼくしゅうはしがき
少年科学探偵
小酒井 不木
小酒井不木『少年科学探偵』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「小酒井不木集」はしがき、深夜の電話、紅色ダイヤ、暗夜の格闘、髭の謎、墓地の殺人、塵埃は語る、白痴の知恵、玉振時計の秘密、頭蓋骨の秘密、自殺か他殺か、『少年科学探偵』序、紫外線、現場の写真、科学的研究と探偵小説。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 152,885 字 · 308 页
竹内さんの話を聞いてから、俊夫君は木村さんについて工場へ行きました。いやな臭いがプンとしてきました。工場は居間の隣にあって、居間よりも一尺ばかり低く、タタキ床で、三方が壁に取りまかれた八畳敷位の大きさの室でして、居間とは扉で隔てられております。窓は北側にあって二枚の硝子戸がはめられ、その外側には鉄格子がつけられてあります。そして窓から二尺ばかり離れて細工台が置かれ、その上には色々の瓶や細工道具がぎっしり置きならべられ、なお三方の壁には棚がつけてあって、その上にも、色々の瓶や化学器械がいっぱい置きならべてありました。
俊夫君は探偵鞄の中から拡大鏡を出して、まず床の上を検べました。けれど、別に手掛かりになるような足跡などは一つもなかったと見えまして、やがて、窓の中側に落ちている硝子片を熱心に検べ、硝子の割れ穴の大きさをはかりました。それから硝子戸をあけて格子を見ました。果たしてそのうちの二本が鑢で切られ、左右へ折りまげてありました。
それから俊夫君は閾を検べ、さらに、懐中電灯を取りだして、戸外を照らしました。地面には芝生がいっぱいかぶさっていまして、硝子の破片はその上にも落ちていました。