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こさかいふぼくしゅうはしがき
少年科学探偵
小酒井 不木
小酒井不木『少年科学探偵』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「小酒井不木集」はしがき、深夜の電話、紅色ダイヤ、暗夜の格闘、髭の謎、墓地の殺人、塵埃は語る、白痴の知恵、玉振時計の秘密、頭蓋骨の秘密、自殺か他殺か、『少年科学探偵』序、紫外線、現場の写真、科学的研究と探偵小説。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 152,885 字 · 308 页
さあこれからこの自動車で警視庁へ行きましょう」
「警視庁?」
と木村さんは眼を丸くして言いました。
「そうです、ことによると竹内はもう捕まっているかもしれん」
木村さんの顔に、はじめて安心の色が浮かびました。
自動車が芝公園にさしかかったとき、木村さんは俊夫君に向かって尋ねました。
「俊夫さんは、どうして白金が土瓶の中の王水にとかしてあることを見つけたのですか?」
「ああ、そのことですか、それじゃこれから僕が探偵した順序を話しましょう。まず工場の床の上には、外から入ったらしい人間の足跡が一つもありませんでした。
それから、あの硝子の破片です。外から破ったのなら、中の方にたくさん破片がなくてはならぬのに、よく検べてみると、外の芝生の上に落ちていた破片の方が中に落ちていた破片より沢山あったのです。だから、あの硝子は中から破ったものだと知ったのです。
中から破ったものだとすれば、破ったものは竹内より他にありません。すると白金は竹内が盗んだにちがいないが、さて、一体どこに隠しただろうかと、僕は一生懸命に引き出しをあけたり棚の上の器の中を検べました。
ところがどこにも見当たらなくて、とうとういちばんしまいにまさかと思って土瓶の蓋をとったら、妙な香がぷんとしました。