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ぞくほうしこう
差別の根源を考える
喜田 貞吉
喜田貞吉『差別の根源を考える』。同一底本的分册已合并为一书。收入:俗法師考、融和促進、融和問題に関する歴史的考察。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 147,985 字 · 289 页
現に吉野法師の子に土佐法師というのがあるのによっても立証せられる。徳川時代には八瀬童子と呼ばれた八瀬人が多く国名をその名としておった。これとそれといかなる関係があるか、興味ある問題だと思う。
終わりに臨んで、彼らが非人と称していたことについて一言したい。彼らが自ら非人なることを認めていたことは事実である。したがって彼らが、他から非人をもって目せられているというのもまた事実であろう。しかしながらこの非人の称は、すでに述べた如く(三巻五号五頁)「人非人」の「非人」ではない。もちろん尊敬の義でないまでも、必ずしも後世の「非人」の語に対して世人が解するが如き、はなはだしい侮辱の意味があったとは思われぬ。奈良坂宿配下の大和の七宿の者どもが、「非人の身として猛悪を好み、謀反を構える」とある語を玩味するに、非人は元来猛悪であるべからざるもの、謀反を構うべからざるものとの義が言外に含まれているのを見遁してはならぬ。これについて問題の寛元二年に先だつ三十余年の建暦三年に、栂尾の高僧明恵上人が、その著『摧邪輪』の奥に「非人高弁上」と書いたのと、神宮文庫蔵寛元二年四月の文書に、「奈良坂非人等上」