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せいにかんするアイヌのしゅうぞく
性に関するアイヌの習俗
河野 広道
「北方研究 第一輯」1952(昭和27)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,926 字 · 12 页
鵡川の上流にあたる穂別村の栄駅と豊田駅との中間にハッタルウシップのチャシコッ(砦趾)と呼ばれている遺跡がある。
昔、附近の部落のポンメノコ(小娘)が、チャシ(砦)の川向うの平地に下りて畑を耕していたところへ、日高のハイ地方のアイヌの※(半濁点付き片仮名ツ、1-5-93)ヌウォシの率いる一隊が川下の方から攻め上ってきた。あやしい者共の襲来に気のついたポンメノコは、急いでモウルをまくって前屈みになり、お尻を出してホパラタしながら逃げ出した。日高のアイヌはそれを見たら目がくらんで、小娘の姿を見ることができなくなってしまったが、ややあってチャシに登って行く小娘がちらと見えた。それで日高アイヌはチャシの所在を知って砦下へと攻めよせて来た。
一方、チャシの方では、あいにく男たちが皆山へ狩りに出かけてしまって留守だったので、一人の老婆がカマナタ(鎌山刀)の目釘のゆるんでガタガタになったやつを振って、カッタカッタとならしたので、その音を聞いた※(半濁点付き片仮名ツ、1-5-93)ヌウォシの一党は「ここには人喰い刀のイペタムはないと聞いていたが、あの音こそ人喰い刀にちがいない」