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「しなゆうき」
支那游記
芥川龙之介受报社之命游中国,出发前还笑话朋友怕晕船,结果自己一上船就吐得稀里哗啦。这趟旅行到底会见识到啥?
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 51,859 字 · 105 页
五 病院
残念ながら同時に又、確に支那の第一瞥であった。
五 病院
私はその翌日から床に就いた。そうしてその又翌日から、里見さんの病院に入院した。病名は何でも乾性の肋膜炎とか云う事だった。仮にも肋膜炎になった以上、折角企てた支那旅行も、一先ず見合せなければならないかも知れない。そう思うと大いに心細かった。私は早速大阪の社へ、入院したと云う電報を打った。すると社の薄田氏から、「ユックリリョウヨウセヨ」と云う返電があった。しかし一月なり二月なり、病院にはいったぎりだったら、社でも困るのには違いない。私は薄田氏の返電にほっと一先安心しながら、しかも紀行の筆を執るべき私の義務を考えると、愈心細がらずにはいられなかった。
しかし幸い上海には、社の村田君や友住君の外にも、ジョオンズや西村貞吉のような、学生時代の友人があった。そうしてこれらの友人知己は、忙しい体にも関らず、始終私を見舞ってくれた。しかも作家とか何とか云う、多少の虚名を負っていたおかげに、時々未知の御客からも、花だの果物だのを頂戴した。現に一度なぞはビスケットの缶が、聊か処分にも苦しむ位、ずらりと枕頭に並んだりした。