轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1940(昭和15)年4月~1941(昭和16)年3月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 99,590 字 · 197 页
相談が一決して、病人のみとりは哲雄君が一人で引受け、ほかの二人は、ポパイをつれて大いそぎで山をくだって、海岸の洞窟から入用の品々を運ぶことになりました。
むろん一度には運びきれませんから、翌日も山をのぼったりおりたりして、何度にも運んだわけです。例の眼鏡猿と鸚鵡も、新しいお家へつれて来られたことは申すまでもありません。
それから五日ばかりの間、三人はこのひげむじゃのイギリス人と同じ洞窟に、家族のようにして暮しました。今では日本とイギリスとは仲のよい国とは言えませんけれど、たとえ敵性を持つ国の人でも、国民の一人一人をにくむことはないのですし、殊にこういうあわれな境遇にいる人を、介抱しないで捨てておくわけには行きません。三少年は心から、この気の毒なイギリス人を看護してやりました。
イギリス人も、少年達の親切に深く感じたらしく、少年達にもわかる「サンキュー、サンキュー」(ありがとうという英語)を、折さえあればくりかえして、ポロポロと涙さえこぼしているのでした。
その五日の間には、お互にだんだん手真似もわかるようになり、手帳に絵をかいて話をするやり方も上手になって、少年達もこれまでの恐しい身の上話をして聞かせますし、イギリス人の方でも、いろいろと詳しい物語をするのでした。