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しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1940(昭和15)年4月~1941(昭和16)年3月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 99,590 字 · 197 页
二挺の猟銃と弾丸はもとより、食料品、鍋や食器のるい、釣道具、麻縄、シーツその他の布るい、椰子油を入れた瓶とともしびの道具など、三人の家財道具の大部分がつみこまれ、少年達の外にポパイも眼鏡猿も鸚鵡も、家族のこらずが乗りくみました。
筏の両側には、哲雄君の考案になる妙な櫂が一本ずつついています。筏の材木のはじに麻縄の環を作って、そこにボートのオールのようにけずった木の棒が通してあります。少年達はかわるがわる筏のはじに立って、それをこぐというわけです。
天気は申分ありません。湖水は鏡のように静かです。それに、山上湖のことですから、海岸よりはずっと温度もひくく、真昼になっても、太陽の熱にたえられぬというほどではありません。
そして、筏はいよいよ岸をはなれました。三少年の一家族は、かくして黄金の国探検の途についたのです。
筏は気持よくスーッスーッと進んで行きます。しばらく行くと、保君が大きな声で叫びました。
「一郎君、あれごらん、白い鳥がいるよ。今晩のごちそうに、君の銃で打っておくれよ」
湖水の上に、白い水鳥が泳いでいるのです。
「ウン。じゃあ漕ぐのをおよし。