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にっき
日記
宮本 百合子
20 一九三六年(昭和十一年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 15,424 字 · 32 页
四月六日
四月七日
ナースがそのことを過去のこととし、本人の記憶にないこととし、相当ズバズバ話す、そのサイコロジー。
四月六日(月曜)
〔受信〕咲
○タカ、波□来。「ベビーもいます」という。
○文芸家協会よりコロンバンのお菓子、お見舞、田中西二郎さんがそのお使で来たのにびっくりした。今協会で働いている由。
○夕方、咲、太郎をつれて来る。咲のパッとした声、身のこなし、服装の色、何だか自分に大変珍しかった。スエ子、黒っぽいものばかり着ているし。中の上的階級の若い女が人前で我知らず示す誇張というようなものを、ハッキリ、自分ときりはなして感じた。スエ子にもやはりこれを感じた。階級的共通性。しかも根底の柔く、何もないことを考えられ、或あわれさを感ず。
〔欄外に〕
龍済、大きい鉄ポー百合と濃い紅のチューリップの花一輪とをくれる。印象的である。中で漢詩、和歌、二千ほどつくった由。
○河崎なつ子さんより 紅いつるバラの鉢
四月七日(火曜)晴
○K、この頃いそがしいので、イライラしてひどい由。フロに行っている間、S「迚もスゴイのよ」と云った由。反動が来なければよいがと思い心配していたことは、やはり現実性があった。