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わせだだいがく
早稲田大学
尾崎 士郎
尾崎士郎『早稲田大学』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「早稲田大学」凡例、早稲田大学、早稲田大学について、風蕭々、学校騒動。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 112,204 字 · 220 页
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「なるほど、――じゃあ、こうすりゃよかろう」。
大井は筆をとって玄洋社の上に「旧」という字をつけ加えた。その足で、「あづま新聞社」に千葉県の自由党員である主筆高野を訪ねると、癇癖らしい高野は大井の紹介状と照し合すようにして来島の顔を穴のあくほど見てから、
「よくわかりました、――じゃあ、この手紙を持って明日早朝、この人を訪ねて下さい」。
といって葛生玄※(「目+卓」、第4水準2-82-4)に宛てた簡単な紹介状を書いてわたした。次の日の朝、約束どおり葛生を日本橋呉服町の桜田旅館に訪ねると、前の晩高野から話があったらしく、葛生は酒の用意をして来島を迎え、自分は、藩閥の根柢に大斧鉞を加える決心をして、すぐに中江(兆民)を首謀者とする血盟団を組織する準備中である、といって胸中の鬱懐を洩らした。話が進むにつれて、来島は、濶達で曇りのない葛生の人間にひきつけられた。とにかく、――ドカン! の方は私が必ずひきうけた、遠からずあなたの手に渡すようにしましょう、とあっさり請合ってから、二人で一升あまりの酒を飲みほし、今夜は痛飲しよう、と葛生がいうのを、ああよか晩じゃ、――踏破千山万岳煙、と来島が幾月ぶりかで得意の来島調を朗々と吟じだしたところへ、葛生があらかじめ来訪を予約しておいた淵岡駒吉が懐ろ手をしてぶらりと入ってきた