轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ほんしゅうおうだん かんしゃくとほりょこう
本州横断 癇癪徒歩旅行
押川 春浪
「冐險世界 第四卷第拾貳號」博文館、1911(明治44)年9月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 22,749 字 · 45 页
的の我等を見送っている。ある農家の前に差し掛かった時など、ここでも確かに我が一行に驚いて盆踊りを止めたものと見え、七、八人の男女はキョトンとした面付をして立っておったが、我等の変テコな扮装を見て、
「なんだ、査公でねえだ」と、一人の若者、獅子鼻を動しつつ忌々し気にいうと、中に交った頬被りの三十前後の女房、黄い歯を現わしてゲラゲラと笑い、
「白い物が何でも査公なら、俺が頭の手拭も査公だんべえ」と、警句一番、これにはヘトヘトの一行も失笑さずにはおられなかった。
元来盆踊りは先祖代々各村落に伝わり、汗を流して働く農民随一の娯楽で、その唄とても、「ままになるならこの丸髷を、元の島田にしてみたい」位なもので、東京の真中、新橋や赤坂等の魔窟で、小生意気なハイカラや醜業婦共の歌う下劣極まる唄に比すれば、決して卑猥なるものという事は出来ない。彼の舶来の舞踏など、余程高尚な積りでおるかは知らぬが、その変梃な足取、その淫猥らしき腰は、盆踊りより数倍も馬鹿気たものである。しかるに、盆踊りは野蛮の遺風だとかなんとかいって、一も二もなく先祖伝来の盆踊りを禁止し、他に楽み少なき農民の娯楽を奪い去るとは、当世の役人や警官はよくよく冷酷な根性になったものかな。