轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

こうばいつきげ

紅梅月毛

山本 周五郎

「富士」大日本雄辯會講談社 、1944(昭和19)年4月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 15,869 字 · 32 页

青空文庫

披いてみると「伏見の御前馬競べに牡丹を選んで呉れて珍重である」という書きだしで「……ついては催しの日までの飼い役としてむすめ阿市を差遣わす、牡丹を今日まで飼い育てたのは殆んど阿市ひとりの丹精であるし、当人もたっての望みであるから、当日まで安心して任せて貰いたい」そういう意味のことが認めてあった、読み終った半之丞は娘を見た。娘は両手をついて半之丞を見あげた、「わたくし阿市と申します、ふつつか者でございます」「すると……」半之丞は書状を巻きながら、「あなたが牡丹の飼い役というわけですね」「さようでございます」「そうする必要があるのですか」「わたくし自分で手がけまして、あの馬の性質も寝起きの癖もよく存じております、このたび伏見のお催しは大切なものと伺いました、もしその日までに調子の狂うようなことがございましては、せっかく選んで頂いた甲斐がございません、それで是非わたくしに世話をさせて頂きたいのでございます」はっきりと理のとおった言葉だった。半之丞はあっさり頷いた、「しかしごらんのとおりの狭い家で、あなたにいて頂く場所もありませんが」「あちらのお長屋を拝借いたします」