轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ひだのかいだん
飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選
岡本 綺堂
岡本綺堂『飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:飛騨の怪談、影、画工と幽霊。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 130,271 字 · 263 页
又必要に迫られて、人家の食物を奪い、婦女小児を奪うことが有る。人が※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)の名を口にするに至ったのは多分此以後の事であろう。元来野蛮の蒙古人が山奥に棲むこと多年、其のますます蛮化したのは怪むに足らぬ。
彼等の種族が漸次に減って行くのも亦当然の結果である。而も猶連綿として六百余年の※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)生活を継続し来ったのは、彼等が折々に里を荒して、婦女を奪い小児を攫って行くが為に、辛くも子孫断絶を免れ得たものと察せられる。唯、いかに彼等が蛮化したとは云え、僅に五六百年の深山生活に因て、猿か人か判らぬまでに甚しく退化するや否やと云うことは、少しく疑問に属するのであるが、先ず右の如くに解釈するより他はあるまい。
窟の内に彫ってあった文字は正しく蒙古の字で、自分等は元の民であるが捕われて此国に来った。日本の大将が残酷に取扱うので、同盟して此の山中に隠れたと云う意味を記し、最後に数十人の姓名が連署してあった。金の兜も果して彼等が盗み出したのであった。
之に因れば、蒙古人が此の窟に棲んでいたと云うことは已に疑いもなき事実である。