轻松读懂日语经典作品
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しゃべりすぎる
饒舌りすぎる
山本 周五郎
「オール読物」文藝春秋新社、1962(昭和37)年2月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 27,957 字 · 55 页
危なかったなあ、と十太夫が云って、可笑しそうに笑った。みの公のやつ居直ったぜ、あたしをどうしてくれるんだって、冗談じゃない、結婚の約束をしたわけじゃあるまいし、三人の気持が変るまで待とうと云っただけじゃないか。今でもそれが変らないとなれば、責任はおれたちだけにあるんじゃない、おみ公にだってあるんだ。みの公は自分をも責めなければならない筈だぞ、そうだろう、と云って土田を見た。
「そうかもしれないが」と土田が答えた、「笑いごとじゃあないな」
「そこでよせ」と十太夫が遮った、「おまえは饒舌り過ぎる」
土田正三郎は黙った。笑いごとじゃないさ、おれたちはこれが三度めだぜ、と十太夫が云った。初めは北園の娘、二番めは安川の妹、覚えているか。土田正三郎は黙って頷いた。初めは十五のとしだったろう、火事のあるまえ、小野の家が御蔵の辻にあったころ、同じ小屋敷の中に北園勝兵衛という納戸役がおり、そこに菊乃という娘がいた。三男四女という子福者であり、菊乃は二女で十六歳だった。十太夫は北園の長男の勝之丞と剣術なかまで、家も近いことだし、菊乃が好きになった。以前から知ってはいたが、好きだと思いはじめるとすぐに、土田正三郎を伴れていって、菊乃にひきあわせた。