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たましいのあえぎ

魂の喘ぎ

大倉 燁子

「宝石 二巻一〇号」1947(昭和22)年11月、12月合併号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,081 字 · 20 页

青空文庫

それがやっとわかったのです、その御報告が一つと――」公正は言葉を断って、そこに集っている人々の顔をひとわたり見廻わした。

来客は片唾を呑んで聞いていたが、公高の消息がわかったと聞いて急にざわついた。

公正は語をつぎ、

「もう一つは先代夫人、即ち公高の母君の死について申上げたい。夫人は心臓麻痺で亡くなったのではなく、実は公高の三回忌の法事を行って後、自殺されたのです」

低い溜息が、あちこちに聞えた。

「私はどうかして、自殺の原因を知りたいと思い、遺書を探しました。しかし発見されませんでした。よくよく整理して死なれたものと見え、文字を書いた一片の紙片すらなかったのです。ところが偶然、この売り立てをいたそうとしたおかげで、この二つの謎が解けたのです。藤原家所有のこれ等の品物が他人様の手に渡ってしまっては、もう再び夫人の遺書を探すよすがもないと私は考え、念のためもう一度全力をあげて探すことを思い立ち長い間かかって厳密に調べたのです。すると夫人の愛用していたこの文机の抽斗の奥に秘密の扉――、つまりかくし場所のあるのを発見したのです。その扉を開くのがまた非常な困難でありましたが、遂いに目的を達しました。