輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

線上閱讀国枝 史郎《あさひの鎧(あさひのよろい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 239,520 字 · 475 頁

青空文庫

(さては芋ヶ瀬の荘司の手の者、錦旗を取り返された腹癒せに、討手の勢を向けたらしいぞ。何ほどのことがあろう、追い散らせ!)

と、お供の面々は競い立った。

しかし近づいたのをよくよく見れば、芋ヶ瀬の荘司の手の者ではなく、見覚えある竹原入道の家来で、それも日頃から宮家に対し、まめまめしく仕えた者どもであった。

「これはこれはいかがいたした?」

村上彦四郎が声をかけた。

すると彼らは口々に云った。

「宮様ご一行竹原館を出られ、吉野へご潜行あそばされましたと、昨日呉服様より承まわりました」

「その呉服様仰せられますには、吉野へまでの道々には、宮家に異心抱く者あって、宮様のご安危心もとなし……」

「ついてはそちたち後お慕いし、ご安泰の地までお供せよと……」

「で、参りましてござります」

「おお呉服が? そうであったか」

宮家は御涙を催おされた。

「大儀であった。供して参れ」

こうしてご一行は三十四人となり、小原の方へ進まれた。

木戸をしつらえ、逆茂木を植え、関を設けた玉置の荘司の、物々しい館が遥かあなたに、木立ちの間にすけて見える、そういう地点まで辿りついた時には、昼を少し過ごしていた。