輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

うえすぎけんしん

上杉謙信

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《上杉謙信(うえすぎけんしん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 129,102 字 · 256 頁

青空文庫

大乗小乗

一切、ことばには尽せぬが、御愍察あって、私の身勝手、どうかおゆるし賜わりますように」

縷々として、義清は、衷心のものを吐いた。

謙信は、ややしばし、うす眼をとじて、聞いていたが、彼が、その苦衷を長々と述べ終ると、初めて、刮と、瞼をひらいた。

「だまれ。……義清どの。だまんなさい」

声はひくい。

しかし、実に、盤石をもって、そっと頭から圧するような声調であった。

大乗小乗

「はっ。……はいっ」

義清は思わずおののいた。

日常の謙信公はまるで女性のようだとたれもいう。その人から畳のうえでこれほど恐い眼を向けられたことは、九年のあいだでも初めてであった。

謙信は決して猛らない。吠えない。けれどいかに静かな声のうちにも、怒りはふくむものである。たしかに、彼は怒っていた。

「何をいうか。何をいわるるのだ。だまって聞いておれば、あなたは戦というものを、さながら人間の物好きか、退屈人の気散じの如く心得ておられるらしい」

「め、滅相もない。不肖、村上義清ほど戦の艱苦を、つぶさに嘗めて来たものはございませぬ。戦の惨禍は、骨髄にまで、知り尽している身なればこそ」

「やかましい」